2006年12月5日火曜日

スウェイン・アンド・エドニー

この二年ほど年に数回、殆ど当工房へのご注文の為のみに関東から来札されるお客様がいらっしゃいます。
ちょっと前にその方から、革のタグの形を少し変えて欲しいと頼まれました。
出来合いの物に手を加えたりは基本的にはしていないのですが、それほど時間の掛かる事でもないことですし、わざわざ飛行機に乗っていらして下さっての頼み事、無下にも出来ずお受け致しました。よく見るとスウェイン・アンド・エドニーのブライドルレザーのタグなのです。
それなりに以前の物のようです。タグをお持ちと言う事は鞄も当然お持ちと思いお話を伺いましたら、今はもう使っていないけれど幾つかお持ちとの事。入手したのは十数年か二十年近く前だったような記憶との事。
機会があれば是非鞄を見せて下さいとお話ししていましたら、別件の荷物とともに送って下さいました。
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スウェイン・アンド・エドニーの昔のDMを持っているのを思いだし、集めてきた資料を引っ張り出して見てみました。たしか私が二十代の前半の頃だったと思います。ほぼ毎日銀座に足を伸ばしていた頃です。ふと立ち寄った松坂屋で取り扱いを始めたスウェイン・アンド・エドニーのDMを頂戴してあったのですがその案内に載っているまさしくその鞄です。



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時が過ぎ、またこういった形で実物を間近でまざまざと見る事が出来るとは思いませんでした。
さすがに良い革です。ただ、革のパーツの取り方が一部いただけない。持ち手やショルダーストラップの根革部分の負荷の掛かる部分に補強無しのこの使い方は残念です。一枚革の魅力を引き出す事は大切なのでしょうけれど、長い使用に耐えることも当然ながら大切ですし、そういった魅力が兼ね備えられた品であって欲しかったです。
けれども、まだまだ現役で使える状態ではありますから私の思い入れからの高望みの偏った見方なのかも知れませんね・・・



いずれにしても良いものを間近でじっくりと拝見出来る機会を得られました。
ありがとうございます。



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